基本的にアスベストを使用しているかどうかよくわからない物件が多いといわれていることから、建物を解体するときには必ず事前調査・検査を行って作業員の健康被害を防いでいるのが現状です。とはいえ、実はある特定の年月以降に着工・建設された建築物の場合には事前に検査をしなくても大丈夫と判断されています。2006年9月1日以降に着工・建設された物件で、国交省などでアスベストを付しようと確認できる物件である可能性が高いです。2006年9月1日以降は石綿関連の製品を使って工事を行うことは法律上禁止されているため、使用していないものが圧倒的に多いからだといいます。

9月1日以降に着工・建設されているといわれているものの中でも、それ以前に着工されている可能性がある場合は事前にアスベストの有無を検査しなければなりません。安全に除去を行う上では確実にトラブルとならないように配慮することが必要であるため、工事内容を適切に確認したうえで専門の調査会社へ依頼することが必要です。物件ごとに事前の調査をしたほうがいいかわからない場合、建設物のある自治体に相談してみることも一つの方法といえます。自治体側では法律を理解しており、適切な対応をとることが可能です。

なお、9月1日以降の建設物の工事を行う場合でも、アスベスト事前調査結果を報告することは義務付けられているため、注意してください。書面での検査で可能となっている物件かどうかよく確認したうえで、適切な対応を必要とされていることから、詳しい調査会社に一度話を聞いてみることも有効な方法といえるでしょう。